法律用語の特殊な読み方
こんにちは。
弁護士の小出健太郎です。
法律という難しいイメージのものを少しでも身近なものに感じられたらという思いで,このブログを書いていこうと思います。
少しでも皆様の理解に役立てれば幸いです。
さて,初回のテーマは,法律用語の読み方についてお話していこうと思います。
突然ですが,問題です。
「遺言」「兄弟姉妹」「境界」「競売」は法律用語的にはなんと読むでしょうか?
一般的には「遺言(ゆいごん)」「兄弟姉妹(きょうだいしまい)」「境界(きょうかい)」「競売(きょうばい)」と読みますよね。
ただ,法律用語的には「遺言(いごん)」「兄弟姉妹(けいていしまい)」「境界(けいかい)」「競売(けいばい)」と読むことがあるんです。
なぜこのような読みになるのかは,それぞれ理由があるのですが,例えば「遺言」ですと,故人の残した言葉全般に使うときには「ゆいごん」と読み,その中で法律上文書の形で残され,直接相続にかかわるものを「いごん」というように区別しています。
もっとも,読み方を厳格に区別している専門家はあまり多くなく,というよりもほとんどいないと思いますので,相談の際にはどちらの読み方を使っても特に問題はありません。
ただ,専門家の方も気を付けているとは思うのですが,ついうっかり,法律用語の方で言ってしまう方もいるとは思いますので,その時は,「先生,その言葉はどういった意味ですか?」と言っていただければと思います。
次回は,より身近な法律問題として,「遺産には何が含まれるの?」についてお話ししていこうと思います。