限定承認~先買権の登記

限定承認

みなさんこんにちは!

 

名古屋もめっきり寒くなり、インフルやコロナもますます流行ってきております。

 

みなさんもどうぞ、お体にはお気を付けくださいませ。

 

さて、本日は、「限定承認~先買権の登記」について、お話していこうと思います。

 

そもそも先買権とは、簡単にいうと、限定承認による競売を差し止め、かつ、限定承認者が対象の相続財産を優先的に買い受けることができる権利のことを言います。

 

この先買権を行使する場合、裁判所に鑑定士を選任してもらい、鑑定額を支払って、当該相続財産を取得することになります。

 

相続財産が不動産の場合は、登記手続きを行う必要があります。

 

登記手続きについて、相続人が複数の場合には、①共同相続人全員の法定相続分による相続登記を行い、②年月日民法第932条ただし書の価額弁済を登記原因とし、相続財産取得者を登記権利者、他の共同相続人を登記義務者、相続財産管理人を双方の法定代理人として登記を行うことになります。

 

なお、限定承認をした相続人が一人の場合や、限定承認をした相続人が法定相続分に従って民法932条ただし書の価額弁済をした場合は、単に相続による所有権移転登記を行うことになります。

 

つまり、相続人が複数いる場合に、先買権行使により、相続人ひとりの単独名義にする場合、一旦、法定相続分どおりに相続登記をし、その後、先買権行使を原因として、持分移転登記をする必要があり、通常の相続登記とは異なるということです。

 

このように、限定承認については、登記手続きに関しても、通常の相続とは異なるため注意が必要です。
また、専門家であっても、限定承認の先買権行使による相続登記を行った方はほとんどいないかと思います。

 

そのため、先買権行使による登記手続きを専門家に依頼する場合は、限定承認に詳しい専門家に依頼した方が安心でしょう。

 

さて、次回は、限定承認でも問題になることがある論点として、「限定承認~相続債務とは」について、お話していこうと思います。


それではまた!
 

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